狂気!とっとこハム太郎
90年代生まれキッズはかなりの懐かしさを感じるワードではないでしょうか?
しかし、そのアニメの記憶をしっかり留めている人はどれほどいるだろう?
現在、YouTubeのちゃおチャンネルでとっとこハム太郎の1〜3話まで配信されている。下記はその1話URLである。
もう、この一話から、もう、ものすごい狂気。何度見ても最強の1話。
たいしょうくんの優しさに漬け込むハム太郎。
ハム太郎に全てを奪われてもなお、理解者と信じてやまないたいしょうくん。
愚民どもに富(ひまわりの種)をばら撒く悪女・りぼんちゃん。
天然という度合いを超えて、身体感覚のなさ・空気を読むことができない・極端な記憶力のなさなどが見受けられるこうしくん。(彼はおそらく発達障害なのではないだろうか?)
何より最高に気に入っているのが、ハムスターがカリカリすれば簡単に穴が開く家。
(ハム太郎の飼い主ロコちゃんの父が出版社の副編集長であることから考えると多分新築)
それと、アニメとしてはおそらく画期的であるであろう、自分の動作の擬音全てをハム太郎が声に出す点。
尺を埋める為か、可愛さの演出か、ハム太郎の何かしらの疾患の現れなのか。
さらにハム太郎の飼い主ロコちゃんは、ハム太郎が「ゲージに留まっているべきである」という思想を持ちながら、アニメ毎話ラストシーンで
「ね、ハム太郎、今日もとっても楽しかったね。明日ももーっと楽しくなるよね」
と言う。
何かを閉じ込め所有し、そのものの逃走(自由)を許さず、そのことが楽しいことであると洗脳しているようにも思える。というかそうとしか思えない、犯罪者っぽいぞ、ロコちゃん。
だが、その人格はおそらく、彼女の家庭環境により作られたものであろう。
第3話で、ロコちゃんがテストで100点を取った際、母や父の仕事中にそのことを報告しようとする。この行為自体かなりの異常性を感じるが、子どもらしい「早く伝えたい」という感情が先走り、早過ぎる行動をさせたのだろう。
しかし、その時両親は仕事を理由に彼女の話を聞かない。両親が彼女から話を聞いたのは、その晩の家族の団欒の時間。ロコちゃんは両親に促される形で100点を取った旨を伝える。
すると彼女の父は「またー、そんな冗談を言ってー」と。彼女の母は「ママたちをからかわないで」という。なんとまあ、驚くべきリアクションだろう。本当に親か。
その後、ロコちゃんが彼女の100点の回答を両親に証拠として突きつけた際、飛び上がって驚く両親。私ならこの時点で両親を殺しているだろう。
これほどまでに自分の子をバカにする、愛のない、育成・教育をする気のない、将来を潰す行為はあるのだろうか?
このことから察することのできる彼女の家庭環境が、彼女をハム太郎を閉じ込めそれを幸せだと思い込ませる行為に走らせているに違いない。
抑圧されるものは別のものへ抑圧を与え、自分が強者であると思い込みたくなりでもするのだろう。
それはハム太郎の行動にも影響を与え、たいしょうくんの自宅を差し押さえるような行為を働かせる。個人のものの所有を認めないのである。なんとハードなアニメだ。
3話以降も早く拝見したい。そう感じた休日です。
ミニモニ。がハム太郎に出演した際に歌われた「ミニハムずの結婚ソング」すごくいいのでオススメです。頑張って探して聞いてください。