進化しそうになったらBボタン

正解じゃないと怖い

その血の運命

 今日、母からニットのワンピースが届きました。

あとコートとセータと白いコーデュロイパンツ。どれも欲しかった感じのもので、親子だな、としみじみ。

 

 冬の服、ニットニットニットたくさんモコモコ。そうじゃないと寒い。

私の出身はもんのすごく寒いエリアで、モコモコ一択の人生です。冬の日は。あとシャカシャカとか。実用の服。

 

 でも、鈍色の空の下でだってカラフルでテロテロな服を着たい日もあります。

現代はヒートテックという便利服もありますが、そんなもんじゃ耐えらんないくらい寒い地域。陽の当たらない、冬のおそろしさと美しさ。

 

 寒い寒いと雪道を、シルクっぽいうすーい素材の服一枚、黒いパンプスで足を赤くしながら歩く。そんな日も私の人生には必要。

 だって私は、着たい服がピンとこない日は大学に行きませんでした。布団にもぐり一眠りし、諦めをつけて午後から大学に行く。服で散らかった部屋、色とりどりの日常に潜む美術、主張。

 

 このことを話したとき、「私もそうだった」と、自身のショッキングピンクのスーツをクローゼットから取り出しながら母は答えてくれました。ピンクのスーツは、私の父方の祖母が褒めてくれたもの。祖母は死ぬまで毎日髪をかわいらしく結い、元気な間は紫のコートをバッチリ着ていたと。

 

そういうとこは好きよ、私のかぞく。

血は争えないものね。笑